九州大学大学院工学府化学工学専攻 (三浦研究室) 修士課程1年 重枝春孝
2023年9月4日~8日の5日間、フィリピンのマニラで開催された Asian Pacific Confederation of Chemical Engineering (20th APCChE Congress) という学会に参加しました。
私は「Organic Synthesis by Porous Polymer Monoliths with Immobilized Organocatalysts」という題目でポスター発表をしました。
国際学会への参加は今回が初めてであり、海外渡航自体も初めての経験でした。福岡空港から上海を経由してマニラに到着したのですが、不慣れな外国語での乗り継ぎの手続きや入国審査にはなかなか苦労しました。APCChEは主に化学工学をテーマとした国際学会であり、隔年で開催されています。大規模な国際学会であり、豪華な会場で提供されるコーヒーや軽食を片手に講演を聞くという様子は、これまで参加してきた国内の学会とは全く異なるものでした。
私のポスター発表は3日目でした。英語での発表は初めてだったので、出番まで発表原稿と想定質問に対する回答を何度も読み返していました。いざ発表の時間となり、初めの10分程は人が全く集まらず、隣のポスターが人気だったことも相まって焦っていましたが、徐々に様々な方が来て下さりました。来られた方々は皆さん優しく、私の拙い英語の発表にも笑顔で頷きながら聞いて下さり、私も気楽に話すことができました。始まるまではかなり不安だったのですが、終えてみると楽しい時間だったなと感じました。また、講演では世界的に著名な科学者の方々から貴重なお話を伺うことができました。特に、Hui Tong Chua教授のオーストラリアにおける化学工学の話は非常に興味深い内容であり勉強になりました。
学会以外にも、観光やフィリピン料理などを楽しみました。マニラ大聖堂を観光していた際、現地の方に声を掛けられバナナの皮で作られた帽子を買いました。今後使うかは不透明ですが、良い思い出の品となりました。
最後になりますが、この度の国際学会への参加は今後の人生においても非常に有益な経験となりました。このような貴重な機会を与えて下さったデジタル有機合成国際学会参加助成事業に、この場をお借りして心より感謝申し上げます。