電気エネルギーを用いた化学物質合成における合金触媒の作用機序を解明
Pt–Pd合金電極触媒における異種金属のシナジー効果を実証
横浜国立大学 大学院工学研究院の跡部 真人 教授、光島 重徳 教授らの研究グループは、東京工業大学、石福金属工業株式会社の研究グループと共同でプロトン交換膜(Proton Exchange Membrane, PEM)型の電解リアクターを用いたアルキンの選択的水素化反応において特異的に高い性能を示すPt–Pd合金触媒について、その詳細な構造解析と電気化学分析を行い、作用機序を明らかとしました。本研究を通じて、アルキンの選択的電解水素化によりアルケンを得るための触媒設計における具体的な指針が示されました。現行の熱化学プロセスを電気化学プロセスに置き換える「化学産業の電化」は、カーボンニュートラル社会実現の鍵であり、本研究成果はそのための基盤技術創出に資するものであると期待されます。
本研究成果は米国化学会の雑誌ACS Catalysis に受理され、オンライン版が2022年4月22日に公表されました。
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