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【国際学会参加助成2023】ICHIC 7ー超原子価ヨウ素の国際会議に参加して

大阪大学大学院 工学研究科 応用化学専攻南方研究室 博士後期課程3年 奥松大地

学会名  7th International Conference on Hypervalent Iodine Chemistry

開催日程 2023/6/25〜6/28

開催場所 Stockholm, Sweden

発表内容 Photoexcitation of (Diarylmethylene)aminobenziodoxolones Enabling Carboamination of Styrenes with Carboxylic Acids (Poster pitchおよびposter発表)

7th International Conference on Hypervalent Iodine Chemistry(ICHIC 7)は、超原子価ヨウ素に関する有機合成や材料化学などに注目した国際会議であり、4年に一度開催されている。今回の参加人数は約100名にのぼり、口頭発表34件、ポスター発表35件から構成される大変充実したスケジュールで実施された。特に、招待講演に勢いのある若手研究者が数多く選出されていたことが印象的であった。発表内容としては、ジアリールヨードニウム化合物を用いる反応開発に関する発表が多い印象を受けた。個人的には、Stefan Huber教授のハロゲン結合に関する発表やMarcos Suero教授の触媒的カルビン発生法に関する発表が非常に興味深いと感じた。一方、反応のおけるAIやデータ活用に関する発表は無く、当該分野では開拓の余地があるという印象を受けた。また、多くの日本企業がスポンサーであることから、ヨウ素化学において日本が国際的に重要な立場であることを実感した。

学会中、常にポスターを掲示している形式であり、ポスター発表以外のコーヒーブレイクや懇親会でも気軽にディスカッションすることができる非常に良い雰囲気であった。また、会場がコンパクトであり、先生や学生との距離が近かったため、積極的に交流することができ、国際学会参加の醍醐味を感じた。さらに、留学の際にお世話になったMünster大学のRyan Gilmour教授にも再会することができた。

発表に関しては、ポスター発表者の中からポスターピッチ発表(口頭)に選出されたため、ポスター発表前に宣伝することができた。実際に、ポスター発表では多くの研究者や学生に発表を聞いていただく機会に恵まれ、活発に議論することができた。また、他の学生のポスター発表もレベルが高く、充実したポスターセッションとなった。特に、Jérôme Waser教授の未発表の内容には大いに刺激を受けた。

本国際会議を通じて、現在の研究だけでなく今後の研究の進展にも重要な数多くの知見を得ることができ、大変有意義な学会参加となった。

最後に、この度の学会参加にあたり、渡航費を支援していただいた貴領域に深く謝意を表します。

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