早稲田大学理工学術院先進理工学研究科応用化学専攻 (山口研究室) 博士課程3年 黒澤 美樹
2023年7月9日~14日の6日間、トルコで開催された、19th Asian Chemical Congress(ACC)という学会に参加しました。
私は「Deoxygenative and Defluorinative Transformation of Aromatic Ketones」という演題でポスター発表をしました。
今回の国際学会は自身3度目となる現地での参加となりました。ACCは日本化学会の春季年会のアジア版のようなイメージで、有機合成化学だけでなく高分子化学や無機化学など幅広い分野の方々がいました。今まではアジア圏での開催しかなかったそうですが、今回初めてアジアとヨーロッパにまたがるトルコでの開催だったそうです。日本からだと羽田から乗換なしで行くことができます。
私のポスター発表は2日目の一番最初の回だったのですが、場所が変わるというトラブルがあり、一人高分子化学の中に混ざって発表することになってしまいました。最初の方は発表を聞きに来て下さる方がほとんどいらっしゃいませんでしたが、徐々に色々な方が来て下さり、とても有意義なディスカッションをすることができました。特にACSの会長であるMaryさんが発表を聞いて下さりお写真まで撮ることができました。また様々な分野の講演を聴くことができました。特に2016年のノーベル化学賞受賞者のJean-Pierre Sauvage教授の講演は、分子マシンの仕組みから最先端のお話まで聴けて、とても勉強になりましたし、興味深いお話ばかりでした。招待講演者の東京大学藤田先生ともお話でき、お写真を撮っていただきました。参加していた日本人が予想以上に少なくて寂しかったですが、その分参加していたほぼすべての日本人と交流できました。会期中は船上パーティーがあったり、レストランで現地の生音楽を聞く機会もあったり、日本人だけでなく色々な参加者と交流することもでき、実のある時間を過ごすことができました。
学会の合間を縫って、観光やご当地グルメを食べることができました。トルコ料理は世界三大料理と言われていたり、世界遺産も多かったりする国ですが、学会等がない限り行く機会が中々ないと思うので、今回現地に訪れることができて本当に良かったです。
最後に、このような貴重な機会を与えて下さったデジタル有機合成国際学会参加助成事業に、心より感謝致します。