お茶の水女子大学 理学専攻 化学・生物化学領域
博士後期課程1年
山口 愛織
2025年1月5日~10日に、アメリカ合衆国のフロリダ州の高級ホテル、Hyatt Regency Clearwater Beach Resort and Spaにて開催された、27th Winter Fluorine Conferenceへ本助成を使用し参加した。本学会は1971年から2年に一度開催されており、今回は27回目であった。発表内容は、無機化学から、有機化学、材料化学と幅広く発表されており、自身が参加してきたフッ素に関する学会としては最大規模であった。今回の学会では、会場1つという空間ながら、口頭発表85件、ポスター発表46件という大変充実した発表スケジュールであった。学生による口頭発表はポスドクの学生による僅か数件に限られており、ほとんどが著名な先生方による発表であった。中でも、フッ素化学を長きにわたり支えており、日本を代表するフッ素化学者、梅本照雄先生、Ruppert-Prakash試薬のPrakash先生、フッ素に関わる数多くの反応開発・レビューを書かれたJ. T. Welch先生を筆頭とした伝説級の先生方のご講演を聴く機会が得られたのはとても貴重であった。Prakash先生と梅本先生には自分のポスター発表を聞いていただき、議論を交わすことができ、良い思い出となった。

また、普段から自身の研究の先行研究として参考にさせていただいている、Boltalia先生やVicic先生と会話を交わし、彼らの最新の研究内容を聞けたことはとても学びになった。Boltalia先生には、夜ご飯にも連れて行っていただき、彼女のポスドクの学生と会話をする機会を頂き、化学に対する熱い思いを聞くことができた。また、2022年のハロゲン結合の国際学会でお会いした、Metrangolo先生や、共同研究中のAmeduri先生と再会を果たすことができた。
今回の学会が自身の初の渡米であり、初日はクレジットカードが利用できないというトラブルに見舞われ、幸先が不安に思えたが、梅本先生の優しいご助力のおかげで、無事に素敵な宿に泊まることができた。本学会では、私が日本人の唯一の学生ということもあり、心細く感じていたが、フッ素化学を専門とする温かい研究者の方々に囲まれ、同年代の友人もでき、学びの多い充実した学会生活を送ることができた。
最後に、このような貴重な機会を与えて下さったデジタル有機合成国際学会参加助成事業に、心より感謝致します。